坐骨神経痛の改善報告

患者様の年代

40代

患者様の性別

男性

ご職業・生活スタイル

事務職、在宅勤務中心、骨盤後継、背中を丸めて猫背で固定、座っている時間が1日12時間以上

症状の発生時期・きっかけ

症状が出始めたのは8カ月前です。年度末の繁忙期で在宅勤務が続き、長時間座ってのPC作業が増えた時期からでした。自宅のダイニングテーブルで作業していたため姿勢が崩れやすく、特に締め切り前の1週間は休憩をほとんど取らず、1日10時間以上座り続ける状態が続いていました。最初は右のお尻に違和感がある程度でしたが、「仕事が落ち着けば自然に良くなるだろう」と考えて様子を見ていたところ、徐々に太ももの裏からふくらはぎにかけてしびれが広がっていきました。その後、起床直後や長時間座った後に、強い痛みを感じるようになってきました。

日常で何ができなくて困っていたか?

坐骨神経痛が強くなり始めてから、日常生活の中でさまざまな支障が出ていました。まず、朝起きた直後に右の臀部から脚にかけて痛みが走り、スムーズにベッドから立ち上がることが難しくなっていました。長時間座る仕事のため、勤務中も30分ほど経過すると脚へのしびれが強くなり、集中力が途切れやすく、業務効率が低下していると感じていました。痛みに耐えながら姿勢を変えたり立ち上がったりする必要があり、仕事に支障を感じる場面もありました。さらに、趣味であった読書や映画鑑賞も、座っていると症状が強まるため楽しみにくくなり、精神的な負担が増している状態でした。

どのような施術を行ったか?

クラシオンでは、初回に姿勢や可動域、圧痛部位を確認し、坐骨神経痛の原因となっていた梨状筋と大殿筋の過緊張を中心に、手技により緩めていきました。臀部からハムストリングスにかけて筋膜リリースを行い、神経の通り道への負担が軽減されるよう調整しました。骨盤が後傾していたため、骨盤矯正により前傾角を整え、腰椎の動きを引き出す目的で関節調整を行いました。施術後は、下肢の柔軟性不足が痛みの再発につながる可能性があると考えられたため、梨状筋ストレッチ、ハムストリングスストレッチ、殿筋ストレッチを中心に、時間をかけて実施しました。その結果、可動域や血流の向上が期待できる状態となりました。さらに、自宅でも同様のストレッチを1日2回行っていただくよう指導し、施術とセルフケアの両面から症状の軽減を目指して進めていきました。

施術のポイント・解説

坐骨神経痛の原因が、腰ではなく臀部の筋緊張と骨盤の後傾にあると判断したため、まず梨状筋・大殿筋・ハムストリングスのリリースを優先しました。神経に直接アプローチすると、症状が強まる可能性があるため、神経を圧迫している筋肉の緊張を丁寧に緩めていくことを重視しました。また、筋肉を緩めるだけでは再発の可能性が残ると考えられるため、骨盤矯正によって骨格の支点を整え、腰椎が無理なく動きやすい状態を目指しました。さらに、その状態を安定させる目的で、施術後に梨状筋・殿筋・ハムストリングスのストレッチを取り入れ、柔軟性と血流の確保を図りました。その結果、症状の軽減と再発予防の両立が期待できる内容としました。

通院頻度・期間の目安

週2回の施術を約3か月継続する計画です。前半の1か月目は、痛みやしびれの軽減を最優先とします。2か月目は姿勢や可動域の安定化を目標とし、3か月目には筋力と動作の調整を行い、再発予防につなげていく通院プランです。

施術後の変化・現在の状態

3回目の施術で、座っている際のしびれが大きく軽減しました。6回目には、長時間のデスクワークでも痛みが出にくい状態となりました。現在は再発予防を目的として週1回のメンテナンスに移行し、仕事や日常生活ともに大きな支障なく過ごされています。

患者様からの喜びの声

「最初は、座るだけでしびれが出て仕事に集中できない状態でしたが、施術を受けるたびに楽になっていくのを実感できました。特に、長時間のパソコン作業でも痛みが出にくくなった時は、とても嬉しく感じました。家族との外出も負担に感じにくくなり、以前の生活に近い状態に戻れたことに感謝しています。」

担当者からの結び・アドバイス

坐骨神経痛は、「時間が経てば自然に治るもの」と思い込んでしまい、無理を重ねることで症状が強くなることがあると考えられます。この患者様の場合も、原因は腰そのものではなく、座り方や骨盤の傾き、柔軟性の低下が重なった結果でした。同じように、長時間のデスクワークで痛みやしびれが出ている方は、早めにケアを始めることで回復の経過に違いが出てくることが期待されます。まずは、長時間同じ姿勢を続けないよう意識し、1時間に1度立ち上がる習慣や簡単なストレッチから取り入れていくことでも、負担の軽減が期待できます。無理のない範囲で継続しながら、身体の変化を一緒に目指していきましょう。